頭部外傷と高次脳機能障害web
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1.頭部外傷
1 脳の構造
2 頭部外傷の分類
3 頭部外傷の回復プロセス
4 頭部外傷の予後
5 嗅覚の障害
6 味覚の障害
7 視覚の障害
8 聴覚の障害
9 頭部外傷の意識障害
10 びまん性軸索損傷の臨床
11 受傷当日脳画像
12 外傷性頭蓋内血腫
13 急性期脳画像
14 慢性期脳画像
15 外傷性てんかん

2.高次脳機能障害
1 記憶障害
2 遂行機能障害
3 コミュニケーション障害
4 情緒、行動異常
5 失語症
6 失語症の陽性症状(錯語)
7 注意障害
8 半側空間無視
9 失行症
10  地誌的障害
11  失認症

3.社会生活支援
1 社会生活支援
2 社会生活を支える
3 本人の社会生活力を高める
4 障害の自己認識への支援
5 社会適応能力の向上

4.高次脳機能障害の障害認定
1 高次脳機能障害の障害認定
2 頭部外傷者と障害者手帳制度
3 労災保険の認定
4 自賠責保険の認定

5.症状と対応法
1 易疲労性
2 意欲・発動性の低下
3 脱抑制・易怒性
4 注意障害
5 失語
6 記憶障害
7 遂行機能障害
8 病識の欠如

6.病院のリハビリテーション
1 急性期
2 亜急性期
3 回復期
4 慢性期

手続料金表



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慢性期(病院のリハビリテーション)

脳損傷による運動障害は発症後3ヶ月から6ヶ月かけて改善します。その一方で、高次脳機能障害は最低1年、長い人で、5年、10年と改善していく印象を受けます。脳損傷による後遺症の治療に関わるリハビリテーションチームの一員は、さまざまな障害について、その改善の見通しを早期に見際める技量が求められます。

運動障害は、可能であれば6ヶ月以内に最大限の回復を目指し、高次脳機能障害は、少し腰を落ち着けたプランを組む必要があります。

この時期、病院でのリハビリテーションの多くは、歩行や日常生活動作の自立が目的です。となると、身体障害がなく、高次脳機能障害だけの患者さんは病院でやることがない‥‥‥。


では、リハビリテーションの必要がないかというと、そうではありません。この時期のリハビリテーションは、非常に大切です。
ここでいうリハビリテーションは、主に医療から福祉、医療から地域、医療から就労・就学への重要な橋渡しになります。だから、週1,2回病院にきて、何らかの作業や課題をやってもらうだけで終わってしまっては困ります。

この時期、医療に携わる者に求められるのは、地域や社会へ戻るための「適切な道しるべ」を示すことにほかなりません。

「来年、職業能力校を受験するために、いま、国語と算数の勉強をしているんです」「障害者雇用での就職を目指して、厚生施設への入所を予定しています」「ひとまず、家の仕事を手伝ってみようと思います」「障害者スポーツで、パラリンピックの出場を目指しています」など、当事者が思い描くプランに耳を傾け、そのプランが彼らにとって適切かを一緒に考え、より良い方向に導いていく。それこそが、この時期に求められているリハビリテーションではないでしょうか。

平成十八年度に厚生労働省は、脳損傷者が医療で行えるリハビリテーションの実施機関の上限を180日と決めました。この期間は、運動障害が良くなる時期と一致します。しかし、「高次脳機能障害」という診断がついた場合、この上限が免除され、それ以降もリハビリテーションが行えるシステムでした。

前述の6ヶ月で運動機能の回復、そして5年、10年と改善していく高次脳機能障害への対応として、理論上は適切な診療報酬改定だったともいえます。



松井宝史行政書士事務所
行政書士 松井宝史
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