1級1号 頚髄損傷
被害者の方が、オートバイで会社からの帰宅途中で車と衝突し、非骨傷性頚髄内損傷を負ったという相談がありました。
事故からちょうど6ヵ月たった時点の相談で、いつ頃から症状固定をし、どうやって後遺障害の申請をしていくかという内容でした。被害者のご家族の方との二人三脚で解決にあたっていくことになりました。
症状固定は、相談の結果、主治医の先生と確認をとって、メールの相談のあった日から数えて2週間後になりました。
主治医の先生が後遺障害診断書を書いてくれました。内容が一番気になるところですね。コピーを送ってもらい後遺障害診断書のチェックを実施しました。
傷病名、自覚症状、精神・神経の障害(他覚症状および検査結果)、胸腹部臓器・生殖器、泌尿器の障害、上肢・下肢および手指・足指の障害の欄の記入内容をチェック。
障害の内容の憎悪・緩解の見通しなどについて記入してください、という欄のチェックもしました。ここの欄も重要なところですね。「麻痺の改善は極めて困難と考える。」という記載でした。
今回は、後遺障害の申請は、任意保険会社経由を選択しました。1級を取れる確信がありました。6月14日付けの「後遺障害等級認定票」が、ご家族のお手もとに届きました。認定等級は、1級1号別表1でした。
相手保険会社の賠償金明細書の提示は、秋になって出てきました。それまでにある程度まとまったお金が介護で必要でしたので、自動車損害賠償責任保険への請求をし、4,000万円を振り込んでいただきました。
これで大分生活が楽になったとご家族の方は言っていました。家族の一員が大きな後遺障害を負うと、金銭的な面で生活が苦しくなります。
当事務所で損害賠償請求書を作成しました。日付を見ますと、10月1日になっており事故からほぼ1年がたっていました。
今回の争点は、素因減額と過失割合です。また各項目の金額面については、後遺障害逸失利益、後遺障害慰謝料、将来の介護料です。
後遺障害逸失利益は、2,800万円、後遺障害慰謝料は1,200万円、将来の介護料は1,500万円の差があります。また素因減額は10%あり、ご家族の方と相談して0%を主張、過失割合も15%なのを、5%を主張していくことになりました。
最初の交渉時点での差額は、5,800万円、1回目は文章での交渉をご家族の方がしましたが、相手保険会社は歩み寄りがありませんでした。ご家族の方と相談して、交通事故紛争処理センターにて、相談・あっ旋をしていこうということになりました。
過失割合を確認するために、実況見分調書をご家族の方にとってもらいました。交通事故紛争処理センターの担当弁護士先生から、過失割合と素因減額の主張を文章で求められ、当事務所で文章を作成しました。
過失割合についての申請は、ご家族の方と相談し、相手車両の早廻り右折を根拠に、過失割合5%を主張しました。素因減額については、各種判例、医療調査報告書により、素因減額は0%を主張しました。
交通事故紛争処理センターは、合計5回ご家族の方が行き、解決しました。
結果は、後遺障害逸失利益の基礎収入は保険会社の提案が通りましたが、後遺障害慰謝料は1,000万円のアップ、将来の介護料は、2,100万円のアップとなりました。
争点であった素因減額は、ご家族の方の主張が認められ0%となり、過失割合は、相手主張とご家族の方の主張の真ん中をとり10%となりました。
金額的には、4,480万円のアップとなり、被害者の方に大変満足していただきました。
★通勤災害について(労災保険)
会社からの帰宅途中ということだったので、勤務先の担当者とご家族の方が相談したのですが、交通渋滞で迂回したということで、通勤災害ではないと思い、申請を諦めていました。ご家族の方は、一度労働基準監督署に相談に行ったそうですが、説明がうまくできなかったので、通勤災害でないと判断されていました。
保険会社との示談交渉の書類作成のお手伝いが終わる頃、今回の事故は通勤災害に該当するのではないかということで調査をし、かなりの確率で認定されそうということで、ご家族の方と相談し、申請をすることになりました。当事務所では、初回の申請がうまくいかず否認された場合は、審査請求、再審査請求で東京までいく覚悟をしていました。
「経路の道路工事、デモ行進等当日の交通事情により迂回する経路、マイカー通勤者が貸切の車庫を経由して通る経路なお、通勤のためにやむを得ずとることとなる経路は合理的な経路となります。」
被害者の方の勤務先、病院などの書類の取り付け、労働基準監督署への書類の提出の業務を行いました。
支給されるもの:
休業特別支給金
障害特別支給金
ボーナス特別支給金
障害年金313日分(事故から3年までは支給停止ですが、4年目から支給されます。)
★障害年金について
障害年金については、当事務所で最寄の社会保険事務所にて加入期間調査を実施しました。
これについては、残念ながら保険料の納付要件が満たされていませんでしたので、年金請求はできませんでした。
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