12.歯牙障害と外観醜状の後遺障害の逸失利益否定し、慰謝料を増額


 歯牙障害(12級3号該当)と概観醜状(12級13号該当)により併合11級の後遺障害が残った男性について、労働能力の喪失は認められないが、 原告は事故により9歯を失なったのに加えて、ブリッジ治療の必要上、さらに4歯に補綴を加え、結局、事故のため合計13歯もの健康な歯に補綴を加えなければならない結果となった。


 そして、いまだ、独身の身である原告にとって、上の前歯5歯についての取り外し式の局部床義歯は、生活上の不便をもたらすことに加えて、精神的にも相当な苦痛を与えるものと推察される。


 さらに、外貌醜状については、これによる直接的な労働能力への影響は認められないものの、原告が、瘢痕の存在を気にして、対人関係や対外的な活動に消極的になることはあり得ないではなく、これが間接的に労働の能率や意欲に影響を及ぼすことは考えられるから、上記2点について後遺障害慰謝料の増額事由として考慮すべきである。


 通常の併合11級は390万円のところ650万円とする。

         東京地裁 平成14年1月15日判決



 

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