(主婦労働分)
被害者は、交通事故当時76歳の主婦であり、通院加療中の夫の世話や同居の長男の食事洗濯等の世話など家事全般に携わっていたほか、畑仕事をしていたことが認められる。
そうすると、平成9年賃金センサス女子労働者学歴計65歳以上の平均賃金年収2,964,200円の7割に相当する2,074,940円を基礎年収とし、労働能力喪失の期間を平成8年簡易生命表による76歳の女性の平均余命12.67歳の2分の1の6年とすることが相当と認める。そして、被害者が生存していたならば支出したであろう生活費を控除すべきところ、その率については被害者が専業主婦だったことに鑑みて30%として、6年のライプニッツ係数5.0756を乗じて中間利息を控除すると、主婦労働分の逸失利益は7,372,095円となる。
2,964,200円×70%×5.0756×(1−0.3)=7,372,095円
(国民年金老齢年金分)
被害者は国民年金老齢年金として、年額457,000円の給付を受けていたことが認められる。生活費控除の率は老齢年金の性格に鑑みて50%とするのが相当であり、平均余命12年に該当するライプニッツ係数8.8632を乗じて中間利息を控除とすると、国民年金老齢年金分の逸質利益は、2,025,241円となる。
457,000円×8.8632×(1−0.5)=2,025,241円
岡山地裁 平成12年2月3日判決