後遺障害の逸失利益算定の基礎収入としては、症状が固定した平成10年の高卒男子労働者全年齢平均賃金5,288,800円の3分の2の額を用いることとする。
被告は高卒であるが、本件事故当時の収入(ラジオ番組に週1回レギュラー出演するとして、アルバイト収入と合わせて年額役120万円弱)は、平成8年高卒男子の20才〜24才の平均賃金3,320,100円の約3分の1である。
芸能界は競争が厳しく、多くの者が途中で他の道に転進することを余儀なくされることは公知の事実である、被告も本件事故に遭遇しなかった場合でも、将来芸能タレントの収入を逸失利益算定の基礎とすることはできない。
また、被告の収入実績に照らすと、将来高卒男子労働者の平均賃金と同程度の収入を得る見込みがあると推定することも合理性に欠けると言わざるを得ない。
とはいえ、芸能タレントとしての道を諦めた場合にはアルバイトではなく定職について本件事故当時よりは高水準の収入を得られる可能性も否定できない。
後遺障害 7級 労働能力喪失割合56%
就労可能年数 44年(症状固定時23才)
ライプニッツ係数 17.6627
逸失利益の算出
5,288,800×2/3×56%×17.6627=34,874,745円
大阪地裁 平成13年5月29日判決