7.労働者派遣法
第2章 労働者派遣事業の適正な運営の確保に関する措置
第1節 業務の範囲
第4条 何人も、次の各号のいずれかに該当する業務について、労働者派遣事業を行つてはならない。
1.港湾運送業務(港湾労働法(昭和63年法律第40号)第2条第2号に規定する港湾運送の業務及び同条第1号に規定する港湾以外の港湾において行われる当該業務に相当する業務として政令で定める業務をいう。)
2.建設業務(土木、建築その他工作物の建設、改造、保存、修理、変更、破壊若しくは解体の作業又はこれらの作業の準備の作業に係る業務をいう。)
3.警備業法(昭和47年法律第117号)第2条第1項各号に掲げる業務その他その業務の実施の適正を確保するためには業として行う労働者派遣(次節、第23条第2項及び第3項並びに第40条の2第1項第1号において単に「労働者派遣」という。)により派遣労働者に従事させることが適当でないと認められる業務として政令で定める業務
2 厚生労働大臣は、前項第3号の政令の制定又は改正の立案をしようとするときは、あらかじめ、労働政策審議会の意見を聴かなければならない。
3 労働者派遣事業を行う事業主から労働者派遣の役務の提供を受ける者は、その指揮命令の下に当該労働者派遣に係る派遣労働者を第1項各号のいずれかに該当する業務に従事させてはならない。
第2節 事業の許可等
第1款 一般労働者派遣事業
(一般労働者派遣事業の許可)
第5条 一般労働者派遣事業を行おうとする者は、厚生労働大臣の許可を受けなければならない。
2 前項の許可を受けようとする者は、次に掲げる事項を記載した申請書を厚生労働大臣に提出しなければならない。
1.氏名又は名称及び住所並びに法人にあつては、その代表者の氏名
2.法人にあつては、その役員の氏名及び住所
3.一般労働者派遣事業を行う事業所の名称及び所在地
4.第36条の規定により選任する派遣元責任者の氏名及び住所
3 前項の申請書には、一般労働者派遣事業を行う事業所ごとの当該事業に係る事業計画書その他厚生労働省令で定める書類を添付しなければならない。
4 前項の事業計画書には、厚生労働省令で定めるところにより、一般労働者派遣事業を行う事業所ごとの当該事業に係る派遣労働者の数、労働者派遣に関する料金の額その他労働者派遣に関する事項を記載しなければならない。
5 厚生労働大臣は、第1項の許可をしようとするときは、あらかじめ、労働政策審議会の意見を聴かなければならない。
(許可の欠格事由)
第6条 次の各号のいずれかに該当する者は、前条第1項の許可を受けることができない。
1.禁錮以上の刑に処せられ、又はこの法律の規定その他労働に関する法律の規定(次号に規定する規定を除く。)であつて政令で定めるもの若しくは暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律(平成3年法律第77号)の規定(同法第48条の規定を除く。)により、若しくは刑法(明治40年法律第45号)第204条、第206条、第208条、第208条の3、第222条若しくは第247条の罪、暴力行為等処罰に関する法律(大正15年法律第60号)の罪若しくは出入国管理及び難民認定法(昭和26年政令第319号)第73条の2第1項の罪を犯したことにより、罰金の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなつた日から起算して5年を経過しない者
2.健康保険法(大正11年法律第70号)第208条、第213条の2若しくは第214条第1項、船員保険法(昭和14年法律第73号)第68条、第69条ノ3若しくは第70条第1項、労働者災害補償保険法(昭和22年法律第50号)第51条前段若しくは第54条第1項(同法第51条前段の規定に係る部分に限る。)、厚生年金保険法(昭和29年法律第115号)第102条第1項、第103条の2、第104条第1項(同法第102条第1項若しくは第103条の2の規定に係る部分に限る。)、第182条第1項若しくは第2項若しくは第184条(同法第182条第1項若しくは第2項の規定に係る部分に限る。)、労働保険の保険料の徴収等に関する法律(昭和44年法律第84号)第46条前段若しくは第48条第1項(同法第46条前段の規定に係る部分に限る。)又は雇用保険法(昭和49年法律第116号)第83条若しくは第86条(同法第83条の規定に係る部分に限る。)の規定により罰金の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなつた日から起算して5年を経過しない者
3.成年被後見人若しくは被保佐人又は破産者で復権を得ないもの
4.第14条第1項(第1号を除く。)の規定により一般労働者派遣事業の許可を取り消され、当該取消しの日から起算して5年を経過しない者
5.営業に関し成年者と同一の行為能力を有しない未成年者であつて、その法定代理人が前各号のいずれかに該当するもの
6.法人であつて、その役員のうちに前各号のいずれかに該当する者があるもの
(許可の基準等)
第7条 厚生労働大臣は、第5条第1項の許可の申請が次に掲げる基準に適合していると認めるときでなければ、許可をしてはならない。
1.当該事業が専ら労働者派遣の役務を特定の者に提供することを目的として行われるもの(雇用の機会の確保が特に困難であると認められる労働者の雇用の継続等を図るために必要であると認められる場合として厚生労働省令で定める場合において行われるものを除く。)でないこと。
2.申請者が、当該事業の派遣労働者に係る雇用管理を適正に行うに足りる能力を有するものであること。
3.個人情報(個人に関する情報であつて、特定の個人を識別することができるもの(他の情報と照合することにより特定の個人を識別することができることとなるものを含む。)をいう。以下同じ。)を適正に管理し、及び派遣労働者等の秘密を守るために必要な措置が講じられていること。
4.前2号に掲げるもののほか、申請者が、当該事業を的確に遂行するに足りる能力を有するものであること。
2 厚生労働大臣は、第5条第1項の許可をしないときは、遅滞なく、理由を示してその旨を当該申請者に通知しなければならない。
(許可証)
第8条 厚生労働大臣は、第5条第1項の許可をしたときは、厚生労働省令で定めるところにより、一般労働者派遣事業を行う事業所の数に応じ、許可証を交付しなければならない。
2 許可証の交付を受けた者は、当該許可証を、一般労働者派遣事業を行う事業所ごとに備え付けるとともに、関係者から請求があつたときは提示しなければならない。
3 許可証の交付を受けた者は、当該許可証を亡失し、又は当該許可証が滅失したときは、速やかにその旨を厚生労働大臣に届け出て、許可証の再交付を受けなければならない。
(許可の条件)
第9条 第5条第1項の許可には、条件を付し、及びこれを変更することができる。
2 前項の条件は、当該許可の趣旨に照らして、又は当該許可に係る事項の確実な実施を図るために必要な最小限度のものに限り、かつ、当該許可を受ける者に不当な義務を課することとなるものであつてはならない。
(許可の有効期間等)
第10条 第5条第1項の許可の有効期間は、当該許可の日から起算して3年とする。
2 前項に規定する許可の有効期間(当該許可の有効期間についてこの項の規定により更新を受けたときにあつては、当該更新を受けた許可の有効期間)の満了後引き続き当該許可に係る一般労働者派遣事業を行おうとする者は、厚生労働省令で定めるところにより、許可の有効期間の更新を受けなければならない。
3 厚生労働大臣は、前項に規定する許可の有効期間の更新の申請があつた場合において、当該申請が第7条第1項各号に掲げる基準に適合していないと認めるときは、当該許可の有効期間の更新をしてはならない。
4 第2項の規定によりその更新を受けた場合における第5条第1項の許可の有効期間は、当該更新前の許可の有効期間が満了する日の翌日から起算して5年とする。
5 第5条第2項から第4項まで、第6条(第4号を除く。)及び第7条第2項の規定は、第2項に規定する許可の有効期間の更新について準用する。
(変更の届出)
第11条 一般派遣元事業主は、第5条第2項各号に掲げる事項に変更があつたときは、遅滞なく、その旨を厚生労働大臣に届け出なければならない。この場合において、当該変更に係る事項が一般労働者派遣事業を行う事業所の新設に係るものであるときは、当該事業所に係る事業計画書その他厚生労働省令で定める書類を添付しなければならない。
2 第5条第4項の規定は、前項の事業計画書について準用する。
3 厚生労働大臣は、第1項の規定により一般労働者派遣事業を行う事業所の新設に係る変更の届出があつたときは、厚生労働省令で定めるところにより、当該新設に係る事業所の数に応じ、許可証を交付しなければならない。
4 一般派遣元事業主は、第1項の規定による届出をする場合において、当該届出に係る事項が許可証の記載事項に該当するときは、厚生労働省令で定めるところにより、その書換えを受けなければならない。
第12条 削除
(事業の廃止)
第13条 一般派遣元事業主は、当該一般労働者派遣事業を廃止したときは、遅滞なく、厚生労働省令で定めるところにより、その旨を厚生労働大臣に届け出なければならない。
2 前項の規定による届出があつたときは、第5条第1項の許可は、その効力を失う。
(許可の取消し等)
第14条 厚生労働大臣は、一般派遣元事業主が次の各号のいずれかに該当するときは、第5条第1項の許可を取り消すことができる。
1.第6条各号(第4号を除く。)のいずれかに該当しているとき。
2.この法律(次章第4節の規定を除く。)若しくは職業安定法の規定又はこれらの規定に基づく命令若しくは処分に違反したとき。
3.第9条第1項の規定により付された許可の条件に違反したとき。
2 厚生労働大臣は、一般派遣元事業主が前項第2号又は第3号に該当するときは、期間を定めて当該一般労働者派遣事業の全部又は一部の停止を命ずることができる。
(名義貸しの禁止)
第15条 一般派遣元事業主は、自己の名義をもつて、他人に一般労働者派遣事業を行わせてはならない。
第2款 特定労働者派遣事業
(特定労働者派遣事業の届出)
第16条 特定労働者派遣事業を行おうとする者は、第5条第2項各号に掲げる事項を記載した届出書を厚生労働大臣に提出しなければならない。この場合において、同項第3号中「一般労働者派遣事業」とあるのは、「特定労働者派遣事業」とする。
2 前項の届出書には、特定労働者派遣事業を行う事業所ごとの当該事業に係る事業計画書その他厚生労働省令で定める書類を添付しなければならない。
3 前項の事業計画書には、厚生労働省令で定めるところにより、特定労働者派遣事業を行う事業所ごとの当該事業に係る派遣労働者の数、労働者派遣に関する料金の額その他労働者派遣に関する事項を記載しなければならない。
(事業開始の欠格事由)
第17条 第6条各号のいずれかに該当する者は、新たに特定労働者派遣事業の事業所を設けて当該特定労働者派遣事業を行つてはならない。
(書類の備付け等)
第18条 特定派遣元事業主は、第16条第1項の届出書を提出した旨その他厚生労働省令で定める事項を記載した書類を、特定労働者派遣事業を行う事業所ごとに備え付けるとともに、関係者から請求があつたときは提示しなければならない。
(変更の届出)
第19条 特定派遣元事業主は、第16条第1項の届出書に記載すべき事項に変更があつたときは、遅滞なく、その旨を厚生労働大臣に届け出なければならない。この場合において、当該変更に係る事項が特定労働者派遣事業を行う事業所の新設に係るものであるときは、当該事業所に係る事業計画書その他厚生労働省令で定める書類を添付しなければならない。
2 第16条第3項の規定は、前項の事業計画書について準用する。
(事業の廃止)
第20条 特定派遣元事業主は、当該特定労働者派遣事業を廃止したときは、遅滞なく、その旨を厚生労働大臣に届け出なければならない。
(事業廃止命令等)
第21条 厚生労働大臣は、特定派遣元事業主が第6条各号(第4号を除く。)のいずれかに該当するときは当該特定労働者派遣事業の廃止を、当該特定労働者派遣事業(2以上の事業所を設けて特定労働者派遣事業を行う場合にあつては、各事業所ごとの特定労働者派遣事業。以下この項において同じ。)の開始の当時同条第4号に該当するときは当該特定労働者派遣事業の廃止を、命ずることができる。
2 厚生労働大臣は、特定派遣元事業主がこの法律(次章第4節の規定を除く。)若しくは職業安定法の規定又はこれらの規定に基づく命令若しくは処分に違反したときは、期間を定めて当該特定労働者派遣事業の全部又は一部の停止を命ずることができる。
(名義貸しの禁止)
第22条 特定派遣元事業主は、自己の名義をもつて、他人に特定労働者派遣事業を行わせてはならない。
第3節 補 則
(事業報告等)
第23条 一般派遣元事業主及び特定派遣元事業主(以下「派遣元事業主」という。)は、厚生労働省令で定めるところにより、労働者派遣事業を行う事業所ごとの当該事業に係る事業報告書及び収支決算書を作成し、厚生労働大臣に提出しなければならない。
2 前項の事業報告書には、厚生労働省令で定めるところにより、労働者派遣事業を行う事業所ごとの当該事業に係る派遣労働者の数、労働者派遣の役務の提供を受けた者の数、労働者派遣に関する料金の額その他労働者派遣に関する事項を記載しなければならない。
3 派遣元事業主は、派遣労働者をこの法律の施行地外の地域に所在する事業所その他の施設において就業させるための労働者派遣(以下「海外派遣」という。)をしようとするときは、厚生労働省令で定めるところにより、あらかじめ、その旨を厚生労働大臣に届け出なければならない。
(職業安定法第20条の準用)
第24条 職業安定法第20条の規定は、労働者派遣事業について準用する。この場合において、同条第1項中「公共職業安定所」とあるのは「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律(以下「労働者派遣法」という。)第23条第1項に規定する派遣元事業主(以下単に「派遣元事業主」という。)」と、「事業所に、求職者を紹介してはならない」とあるのは「事業所に関し、労働者派遣法第2条第1号に規定する労働者派遣(以下単に「労働者派遣」という。)(当該同盟罷業又は作業所閉鎖の行われる際現に当該事業所に関し労働者派遣をしている場合にあつては、当該労働者派遣及びこれに相当するものを除く。)をしてはならない」と、同条第2項中「求職者を無制限に紹介する」とあるのは「無制限に労働者派遣がされる」と、「公共職業安定所は当該事業所に対し、求職者を紹介してはならない」とあるのは「公共職業安定所は、その旨を派遣元事業主に通報するものとし、当該通報を受けた派遣元事業主は、当該事業所に関し、労働者派遣(当該通報の際現に当該事業所に関し労働者派遣をしている場合にあつては、当該労働者派遣及びこれに相当するものを除く。)をしてはならない」と、「使用されていた労働者」とあるのは「使用されていた労働者(労働者派遣に係る労働に従事していた労働者を含む。)」と、「労働者を紹介する」とあるのは「労働者派遣をする」と読み替えるものとする。
(派遣元事業主以外の労働者派遣事業を行う事業主からの労働者派遣の受入れの禁止)
第24条の2 労働者派遣の役務の提供を受ける者は、派遣元事業主以外の労働者派遣事業を行う事業主から、労働者派遣の役務の提供を受けてはならない。
(個人情報の取扱い)
第24条の3 派遣元事業主は、労働者派遣に関し、労働者の個人情報を収集し、保管し、又は使用するに当たつては、その業務(紹介予定派遣をする場合における職業紹介を含む。次条において同じ。)の目的の達成に必要な範囲内で労働者の個人情報を収集し、並びに当該収集の目的の範囲内でこれを保管し、及び使用しなければならない。ただし、本人の同意がある場合その他正当な事由がある場合は、この限りでない。
2 派遣元事業主は、労働者の個人情報を適正に管理するために必要な措置を講じなければならない。
(秘密を守る義務)
第24条の4 派遣元事業主及びその代理人、使用人その他の従業者は、正当な理由がある場合でなければ、その業務上取り扱つたことについて知り得た秘密を他に漏らしてはならない。派遣元事業主及びその代理人、使用人その他の従業者でなくなつた後においても、同様とする。
(運用上の配慮)
第25条 厚生労働大臣は、労働者派遣事業に係るこの法律の規定の運用に当たつては、労働者の職業生活の全期間にわたるその能力の有効な発揮及びその雇用の安定に資すると認められる雇用慣行を考慮するとともに、労働者派遣事業による労働力の需給の調整が職業安定法に定める他の労働力の需給の調整に関する制度に基づくものとの調和の下に行われるように配慮しなければならない。
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