3.他の労働力需給システムとの比較
(1)労働者派遣事業
労働者派遣法は、労働者派遣を「自己の雇用する労働者を、当該雇用関係の下 に、かつ、他人の指揮命令を受けて、当該他人のために労働に従事させることを
いい、当該他人に対し当該労働者を当該他人に雇用させることを約してするもの を含まないものとする。」(第2条第1号)と定義しています。
したがって、労働者派遣における派遣元、派遣先及び派遣労働者の三者間の関係は、
@派還元と労働者との間に雇用関係かおり、
A派遣元と派遣先との間に労働者派遣契約が締結され、この契約に基づいて派還元が派 遣先に労働者を派遣し、
B派遣先は労働者を指揮命令するというものです。
労働者派遣事業は、従来、労働者供給事業として禁止されていたものの中から取り出して法制化されたもので、労働者派遣法の制定と同時に行われた職業安定法の改正により、昭和61年7月以降、労働者派遣は、労働者供給には含まれないものとされています。
(2)労働者供給事業
労働者供給とは、供給契約に基づき労働者を他人の指揮命令を受けて労働に従事させることをいい、労働者派遣に該当するものは含まれません。労働者供給事業は、労働組合法の労働組合、職員団体、労働組合の団体等が厚生労働大臣の許可を受けて無料で行う場合のほかは、全面的に禁止されています(法第44条)。
(3)請負事業
請負により行われる事業は、自由に行うことができます。しかしその形態が労働者派遣事業又は労働者供給事業に類似する場合かおるため、次のような区分で判断されています。
イ 労働者派遣事業については、請負により行われる事業との関係が問題になりますが、この区分を明確に判断することができるよう、「労働者派遣事業と請負により行われる事業との区分に関する基準」(昭和61年労働省告示第37号)が定められています。
ロ 請負事業と労働者供給事業との区分に関する要件は、次のとおりです。
@ 作業の完成について、事業主としての財政上及び法律上のすべての責任を負うものであること。
A 作業に従事する労働者を、指揮監督するものであること。
B 作業に従事する労働者に対し、使用者として法律に規定されたすべての義務を負うものであること。
C 自らが提供する機械、設備、器材やその作業に必要な材料、資材を使用し又は企画や専門的な技術・経験を必要とする作業を行うものであって、単に肉体的な労働力を提供するものでないこと。
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