橈骨遠位端骨折
橈骨遠位端骨折は、発生頻度の高い骨折です。受傷機転は、転倒して手部をついた際に生ずる介達外力が原因となることが最も多い。
次に高所からの転落、自動車・バイク走行中の衝突などによりますが、骨折の型は受傷時の肢位、作用する外力の方向および強さ、骨の生力学的性状により決定されます。
Colles骨折は手関節背屈位、前腕回内位で手掌を地面についたとき体重が手関節にかかり掌側骨皮質の橈骨手根靭帯の起始部に張力が作用し、骨軸方向に直角な骨折線が背側へ向かう典型例では、橈骨の遠位関節面から2〜3cm近位側で横骨折となります。
このとき、背側では圧迫力が作用しこの力が強い場合は、背側骨皮質に三角形の第3骨片が生じ、ときに粉砕、陥没状となります。
この際月状骨より橈骨月状骨関節面に圧迫力がかかり遠位とう尺関節面にかかる背天側の関節面が近位に圧潰・陥没するいわゆるダイパンチ骨片を発生することもあります。また三角線維軟骨複合体(TFCC)を介達する張力により尺骨茎上突起骨折を合併し、外力が大きい場合には遠位とう尺関節脱臼となります。
Smith骨折(屈曲型骨折)はSmithは手関節掌屈位で手背をつくことにより発生すると考えていました。これは自転車やバイク走行中に転倒してハンドルを握った状態で中手骨を介した外力が橈骨遠位端に加わり発生します。
しかし実際は、手関節背屈位で広報に転倒する際に前腕回外位、手関節が背屈位に固定された状態で手を付き、前宛に内旋力が加わると橈骨遠位端骨折は掌側転位をとることが多いとされています。
橈骨茎状突起骨折は、茎状突起の関節内骨折であり、手関節背屈位で手掌をつく際に舟状骨からの介達外力により生じますが、掌側の橈骨手根靭帯を通じての張力による裂離骨折とする考えもあります。
この骨折は橈骨舟状骨月状骨靭帯や舟状骨月状骨靭帯損傷の合併に留意する必要があります。