2.労働契約と解雇・退職
10 金品の返還
労働者の死亡または退職の場合で、権利者の請求があった場合には、請求を受けた日から7日以内に、賃金を支払い、積立金、保証金、貯蓄金その他名称の如何を問わず、労働者の権利に属する金品を返還しなければなりません。
なお、賃金または金品に関して争がある場合には、異議のない部分を、その期間中に支払い、または返還しなければなりません。
1権利者
退職の場合は本人、死亡の場合は相続人をいい、金銭貸借関係にある債権者は含みません。なお、請求者が権利者であるかどうか疑わしい場合には、戸籍謄本などにより権利者であることを証明してもらうことが大切です。不注意で権利者でない者に支払った場合に、正当な権利者から請求があったときは二重の支払いをしなければならないことになります。
また、法定相続人は一人とは限りません。むしろ民法の分割相続の原則から2人以上の場合のほうが多くみられます。委任状のない相続人に支払った場合は後で困難な問題が起こることもありますので注意が必要です。
2賃金
ここでは未払いの賃金をいいます。また、「退職金」については、労働協約や就業規則などであらかじめ支給条件が定められているものは「賃金」となります。
3権利に属する金品
積立金、保証金、貯蓄金のほか、労働者の所有権に属する金銭及び物品であって、労働関係に関連して使用者に預け入れまたは保管を依頼したものなどをいいます。
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