サリン中毒
イ 趣旨
特に異常な状況下において、強力な殺傷作用を有するサリンに中毒した者に対して、その症状が固定した後においても、縮瞳、視覚障害、末梢神経障害、筋障害、中枢神経障害、心的外傷後ストレス障害等の後遺症状について、憎悪の予防その他の医学的措置を必要とすることから、アフターケアを行う。
ロ 対象者
業務災害又通勤災害(いわゆる「地下鉄サリン事件」)によりサリンに中毒した者で、労災保険法による療養(保証)給付を受けており、サリン中毒が治ゆした者のうち、次の@〜Cに揚げる後遺症状によって、医学的に早期にアフターケアの実施が必要であると認められる者に対して行う。
1.縮瞳、視覚障害等の眼に関連する障害
2.筋萎縮、筋力低下、感覚障害等の末梢神経障害及び筋障害
3.記憶力の低下、脳波の異常等の中枢神経障害
4.心的外傷後ストレス障害
ハ 期間
アフターケアを受けられる期間は、原則として治ゆ後3年。ただし、医学的に継続してアフターケアを受ける必要があると認められる者は、引き続き受けることができる。
ニ 内容
必要に応じて次の措置が行われる。
(イ) 診察・・・原則として1ヶ月に1回程度
(ロ) 保健指導・・・診察の都度
(ハ) 検査・・・年に2回程度
1.血液一般・生化学検査
2.尿検査
3.視機能検査(眼底検査を含む。)
4.末梢神経機能検査(神経伝達速度検査)
5.心電図検査
6.筋電図検査
7.脳波検査
8.心理検査
(ニ) カウンセリング等の実施
心的外傷後ストレス障害がある者については、必要に応じてカウンセリング等が行われる。
(ホ) 保健のための薬剤の支給
1.点眼剤
2.神経系機能 賦活剤
3.向精神薬
4.自律神経剤
5.鎮痛・消炎剤(外皮用剤を含む。)
アフターケア対象傷病
せき髄損傷
頭頸部外傷症候群
慢性肝炎
振動障害
虚血性心疾患
脳血管疾患
白内障等の眼疾患
外傷による抹消神経損傷
大腿骨頸部骨折及び股関節脱臼
サリン中毒
精神障害
大腿骨頸部骨折及び股関節脱臼
尿路系腫瘍
有機溶剤中毒等、その他