3.通勤起因性
★その他の事由による場合
1・災害の発生状況
マイカー通勤をしている被災労働者は、通常の通勤経路を出勤する途中、前方の乗用車が道路の中央で、後部車輪が雪に埋まって動けなくなっているので、追い越して進行することができず、また代替する道もないので車から降りて、前車を救助することとなった。そこで、前車に乗っていた男2人とともに、その車の後部バンパーに手をかけて持ち上げたところ、右下腿のアキレス腱を痛めたものである。
なお、道路の幅員は4メートル位あるが、両側に除雪した雪が積まれていて、車の通れる道は2メートル位であった。
2・認定のポイント
第三者の運行不能車を救助することが逸脱・中断にあたるかどうか。また救助中に被った災害が、通勤に通常伴う危険が具体化したものと認められるかどうか。
3・結論及び理由
通勤災害と認められる。
(理由)
本件の場合、当該労働者は、就業のため自宅を出発し、道理的な経路及び方法による出勤の途中であったことは明らかであり、また、除雪により狭くなっている道を運行不能車がさえぎっているため、通行が不可能となったこと及び他に代替する経路もなかったということから、通勤を継続するためには、当然進行の妨げとなっている運転不能車を救助しなければならなかったと考えられる。したがって、当該労働者の行為を単に善意に基づく行為と解すべきではなく、むしろ通勤に通常伴う合理的な行為と解するのが妥当である。
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