ダニが媒介する内科的病気で現在問題になっているのは、気管支喘息(ぜんそく)、鼻・眼アレルギーなどです。
気管支喘息(ぜんそく)や鼻アレルギーなど子供の間で多く見られる小児喘息(ぜんそく)患者数は、厚生労働省の統計で15歳までの年齢層で9.0%~13.6%となっています。
喘息(ぜんそく)は気道が炎症を起こし、痰や咳が出たり喘鳴(ゼーゼー、ヒューヒュー音)や息苦しさといった症状が出る病気です。
喘息(ぜんそく)の原因としては、アレルゲン(アレルギーの原因となる物質)、風邪、運動、たばこ、気温や気圧の変化など、様々なものがあります。
小児喘息(ぜんそく)においては特に、アレルギーが原因であるアトピー型喘息のお子さんの割合が高く、7~9割とも言われています。
アトピー型喘息(ぜんそく)の場合は、アレルゲンをできるだけ避けることで症状を改善させることができます。
アトピー型喘息の方のアレルゲンとしては、ダニ、ハウスダスト、ペット、花粉、食物等が挙げられます。
中でも多いのはハウスダストです。
特に問題になるのは、その中に含まれているダニの死骸やフンです。
人間のふけや垢、抜け毛、カビなどをエサとし、布団や畳、カーペットなどに高温多湿となりやすい6月~8月にかけて大量に発生します。
小児喘息(ぜんそく)は、家の中のヒョウヒダニ(チリダニ科)の死骸やフンを吸い込み、これが気管支に入り続けると、やがて抗原抗体反応が起こり、その後何らかの刺激で喘息(ぜんそく)発作を起こすものです。
抗原抗体反応には、通常は病気から立ち直らせるための反応なのですが、ダニによる喘息(ぜんそく)の場合は、それが悪い方向に向かってしまいます。
いったん抗体ができると、ダニの死がいやフンを吸うと、喘息(ぜんそく)発作が起きてしまいます。
今回は、そのようなダニを退治する方法を一つずつ実践していきたいと思います。
布団は、日光に当てたり、それができない場合は布団乾燥機で乾燥させることをやってみたいと思っています。
家の中のダニを殺すための家庭用殺虫剤は効くのでしょうか?
活きたダニは布団やソファ、じゅうたんなどの繊維製品に潜んでいます。
スプレー式のダニ退治剤は、月に1回スプレーするというものです。
布団やソファなどの表面にいるダニは退治できるかもしれませんが、奥の方に潜んでいるダニにはあまり効かないと思います。
フェノトリンを使用しているものがあります。
くん煙剤式のダニ退治剤は、くん煙剤を焚けば効果がみられますが、布団の中や畳、じゅうたんの中に潜んでいるダニにはあまり効かないようです。
ダニ捕りシートも、ゴキブリホイホイと同じように家の中に設置しておくと、そこにダニが寄って来て捕獲されるというものです。
活きたダニをしっかりキャッチしますので、一定の効果はあると思いますが、布団や畳の中に潜んでいるダニにはあまり効かないと思います。
日本人は、殺虫剤を非常に好みますが、どんな殺虫剤でも人体に無害ではありません。
ダニ退治は、その家に住んでいる人間に対して最も無害な方法を選んだ方がいいと思います。
やっぱりダニ退治で一番いいのは、ダニが生息する環境を変えていくことだと思っています。
梅雨も終わり、本格的な夏がやってきますが、毎日寝ている間に大量の汗をかきます。
布団は、その汗を吸収していますので、結構湿気があります。
ダニは、ある一定程度の湿気があると繁殖します。
梅雨や夏場の時期は、この湿気があるので、布団などはこれを乾燥させるのが、ダニ退治には一番有効となります。
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